2018年6月9日土曜日

比嘉愛未さん“2番目の妻”になる思い〈インタビュー㊤〉 2018年06月08日 琉球 新報

比嘉愛未さん“2番目の妻”になる思い〈インタビュー㊤〉琉球新報

 
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ドラマや映画の最新の出演作を紹介した比嘉愛未=那覇市泉崎の琉球新報社

最新の出演2作に自信

沖縄県うるま市出身の女優・比嘉愛未(31)が今夏にテレビドラマと映画に出演する。2005年の映画「ニライカナイからの手紙」で女優デビューし、07年にはNHK朝の連続テレビ小説「どんど晴れ」で主演を務めた。その後も幅広い役柄を演じ、舞台などにも活躍の場を広げている。最新の出演作品について話を聞いた。(聞き手・藤村謙吾、写真・又吉康秀)

―NHKの土曜ドラマ「バカボンのパパよりバカなパパ」で「天才バカボン」の作者・赤塚不二夫の2番目の妻・眞知子を演じる。
「プロデューサーは朝ドラの時と同じ方で、ずっとこういう話を作りたいと聞いていた。私も参加したいと思っていたので、始まる前から、気心の知れたスタッフと作品を作れることが楽しみだった。ちょっと変わった家族の痛快でポロッと泣けるホームドラマに仕上がっていると思う」
「赤塚さんは本当に破天荒な方だったらしい。女性が大好きで、最初の奥さん(登茂子)も大目にみていたが、やがて別れてしまう。だけど2人はつながっている。その後、赤塚は眞知子とお付き合いをするが、なかなか結婚しない。すると前妻の登茂子が2人をつなげてくれる。普通だったら有り得ない。仲の良い変わった家族が出来上がったみたいで、演じていても楽しかった。それができるのも赤塚さんだからこそだ。天才で人から愛され、尊敬されてきた人だからこそ、みんながこの人のためだったらしょうがないと、まとまっていく。タイトル通り、バカばかりだが最後は芯のある、考えさせられるような温かい作品になったと思う」
―登茂子役の長谷川京子さんと共演した感想は。
「演技プランの打ち合わせなどは特にしなかった。衛星放送のドラマでもご一緒していたので、自然に作品作りができた。作品との出合いもそうだが、人との出会いも相性がある。女性として、女優としてすごく輝いていて尊敬している」
―赤塚不二夫役の玉山鉄二さんの印象は。

「今回初めて共演したが、座長として周りを引っ張ってくれるような力強さもあり、情熱的で心が熱い方だった。まさに赤塚さんのイメージにぴったり。クールな二枚目のイメージがあるが、全部払拭(ふっしょく)して新しい玉山さんの役柄が見られると思う。いろいろなアドリブもあり、楽しませてもらった」

「コードブルー」は私の大きな宝物

―2008年に始まったドラマ「コード・ブルー~ドクターヘリ緊急救命~」が今夏映画化され、ドラマに続きフライトナースの冴島はるか役で出演する。
「『コード・ブルー』は色恋沙汰だけに偏らず、一人一人が自分の仕事を全うしようと葛藤したり、悩んで苦しんだりして答えを見つけていく姿が共感を呼び、視聴者に支持されたと思う。ドラマでは出演者それぞれの成長を描いてきた。映画ではその先の姿が見られるはずだ。冴島たちは映画でも、人の命と向き合う。発生した大事故にどう挑むのか。映画は編集中でまだ見ていないが、現場の空気感で絶対これは間違いない作品だと自信を持っている」
―「コード・ブルー」は比嘉さんにとってどんな作品か。
「10年前に始まった作品でこれだけ同じ役を同じキャストとスタッフで続けてこられることはなかなかないので、私にとっても大きな宝物だ。終わってほしくないが、それを超えるように自分ももっと成長し、新しい役や作品に挑んでいきたい」
    ◇    ◇  

比嘉愛未が出演するNHK土曜ドラマ「バカボンのパパよりバカなパパ」は30日開始予定(全5回)。
「劇場版 コード・ブルー~ドクターヘリ緊急救命~」は7月27日より全国ロードショー。 (㊦は15日掲載)


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比嘉愛未さん「会うたびにドキドキ恋するような気持ちになる」〈インタビュー㊦〉

みがく

楽しく演じ、周り元気に

幅広い役柄を演じ、舞台などにも活躍の場を広げるうるま市出身の女優・比嘉愛未(32)に、これまでの活躍と理想の女優像、家族への思いなどを聞いた。(聞き手・藤村謙吾、写真・又吉康秀)
沖縄について語る女優の比嘉愛未さん =5月25日、那覇市泉崎の琉球新報社
―2005年の女優デビューから10年以上がたち、役柄も広がっている。
「もともとは、自分が持っているものを引き出して演じることが多かった。だが、自分自身が見たことのない自分を見てみたいという気持ちが常にある。だから“これはちょっと自分のイメージじゃない”などと縛らないようにしている。求められることにできる限りチャレンジしたいし、常に応援してくれる人たちにも“こんな顔をするんだ”とか“こんな役もやるのか”という驚きやわくわくを届けていけたらと思う」
―理想の女優は。
「ずっと大好きなのは、NHK連続テレビ小説『どんど晴れ』でご一緒した草笛光子さんだ。女優さんとしてだけでなく人としてのオーラがすごい。日々の生き方や心掛けから、こういう女性、女優になりたいと思える方だ。先日NHKの土曜ドラマ『バカボンのパパよりバカなパパ』の撮影でお会いした時も、あれだけ素晴らしい大女優さんなのに常に謙虚な姿で、私みたいな後輩にも優しく接してくださった。会うたびにドキドキして“すてき”と恋をするような気持ちになる。そういうピュアな気持ちを忘れずにいたら、私も常にキラキラしていられると思う。おこがましいが、いつかそういうふうに思ってもらえるようになりたい」

沖縄の作品、出演に意欲

―沖縄に帰った時はどのように過ごすか。
「まず地元に帰る。地元でホテルに泊まる人もいるが、私は実家で家族と食事をするなど、なるべく普段の日常を過ごす。そうすることで、東京で役者として表に出ている時のスイッチを1回オフにし、何もない真っさらな比嘉愛未に戻れる気がする」
―家族との食事の時間を大切にしている。
「チャレンジャーな両親だったので、エスニック料理とか多国籍な料理がしばしば食卓に並んだ。父がダッチオーブンにはまり、何時間もかけて肉を焼いてくれたこともある。パパッと料理を作るんじゃなくて時間をかけて作る。大事なコミュニケーションの時間だ。それがあるからより料理もおいしく感じる。父と“私はサラダを作るね”“料理に合うワインを東京でお土産に買ってくる”とかやりとりするのも楽しい。私にとってはどんな高級なレストランでおいしいものを食べるよりも価値のあるぜいたくな時間だ。そう思うようになったのは本当に最近だ。年々落ち着いてくるというか、自分にとって大事なものがいい意味で絞られ、はっきりとしてきた気がする。私にとって大事なのは家族だ」
―今後の活動について。
「名前から沖縄出身と分かるが、私は“沖縄のイメージがあまりない”と言われる。もう少し沖縄の作品に出てみたり、沖縄の良さを発信したりしたら、喜んでもらえるかなと思う。“比嘉愛未って人、頑張っているね。私たちも励まされるし頑張ろう”と思ってもらえたら幸せだ。5月25日付の新聞(琉球新報別刷りで比嘉愛未さんを特集)は特におじいやおばあが喜んでいた。家族が喜んでくれるのがうれしい。もっと頑張って長く女優を続けたい。今は30代にしかできない役を演じ、40、50代と続けて“この人いつも楽しそうだね”と思ってもらえたらいいなと思う」
    ◇    ◇  
比嘉愛未が出演するNHK土曜ドラマ「バカボンのパパよりバカなパパ」は30日開始予定(全5回)。
「劇場版 コード・ブルー~ドクターヘリ緊急救命~」は7月27日より全国ロードショー。

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