2022年11月28日月曜日

NHKドラマさんのツイート

2022/11/28 『作りたい女と食べたい女』ドラマ制作統括が語る意図「女性同士の恋愛が、自然な形でメインで描かれることに意味がある」 | WEBザテレビジョン



『作りたい女と食べたい女』ドラマ制作統括が語る意図「女性同士の恋愛が、自然な形でメインで描かれることに意味がある」 | WEBザテレビジョン

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『作りたい女と食べたい女』ドラマ制作統括が語る意図「女性同士の恋愛が、自然な形でメインで描かれることに意味がある」
ドラマ インタビュー 編集部おすすめ

2022/11/28 08:30
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夜ドラ「作りたい女と食べたい女」が11/29(火)より放送開始(C)NHK

夜ドラ「作りたい女と食べたい女」(毎週月~木曜夜10:45-11:00、NHK総合)が11月29日(火)から放送される。原作はゆざきさかおみによる同名漫画。料理を作るのが好きだが小食の野本さんと、食べることが好きでたくさん食べる春日さん、ふたりの女性が出会い、共に食卓を囲んで交友を深める中で生まれる恋と連帯を描く本作は、SNSで多くの共感の声を集め、ドラマ化の第一報にも活発な反響がみられた。今回のドラマ化にあたり、制作統括をつとめるNHKの坂部康二さんにインタビューを行い、ドラマ化の企画経緯や狙いを聞いた。原作を読み「今の時代の空気が共有された作品」だと感じ、ドラマ化を提案したという坂部さんは、本作について「女性同士の恋愛が、自然な形でメインで描かれることに意味がある」と語る。


「つくたべ」は「今の時代の空気が共有された作品と登場人物」


ドラマ化のきっかけは、坂部さんが偶然SNSで原作漫画の「作りたい女と食べたい女」(以下「つくたべ」)を読んだことだった。

「ちょうど『アナと雪の女王』以降、シスターフッド(女性同士の連帯や結びつき)をテーマにした作品が増えてきていて、今まであまりドラマで描かれてこなかった人や人間関係を描いてみたいと思っていたんです。『つくたべ』では女性同士の連帯や結びつきに加えて、女性同士の恋愛を描いていて、さらに男女間の賃金格差など、『なんで今までちゃんと描かれていなかったんだろう、描かれるべき』と感じるような部分も表現されている。今の時代の空気が共有された作品と登場人物である点に魅力を感じました」
女性同士の絆を描き、SNSでも支持が厚い原作「作りたい女と食べたい女」2話より (C)NHK


そもそも、なぜこれまでシスターフッドをテーマにした作品が少なかったのか。その理由を坂部さんはこう推測する。

「家父長制に基づく男性中心社会が反映されている部分はあるのではないでしょうか。ドラマで男性同士の競い合いや共闘関係などはフォーカスされても、女性同士の絆にメインのフォーカスが当たることはあまりなかった。でも、そうでないところにも物語はあるし、多様性が語られる中で、そういったドラマが作られる機会が増えてきたということかもしれません」

ドラマ化にあたり、坂部さんは「意味」と「責任」の両方を感じているという。

「全国ネットで、見たい人が誰でも見られるので、漫画を読まない方をはじめ、新しい層の視聴者に届けられる。そこに意味があるし、同時にある種の責任も感じています。また生身の人が演じることで、登場人物の心の動きや葛藤がよりリアルに伝わる。原作でもすごく丁寧に描かれていますが、改めてドラマ化にあたり、この感情とこの感情の間をどうつなげるか、を細かく話し合って脚本を作っています」


オーディションで選ばれた春日さん役の決め手は?

大柄でたくさん食べる春日さん(西野恵未)「作りたい女と食べたい女」1話より (C)NHK


今回、物語の主人公である野本さんは比嘉愛未、そして野本さんが出会い恋する春日さんはオーディションで選ばれた西野恵未が演じる。元々俳優として活動してきたわけではなくミュージシャンである西野は、オーディションによって選ばれたキャストだ。2人のキャスティングについて聞いた。

「前提として、原作で描かれている春日さんの人物像になるべく外見を近づけたいと思ったとき、俳優として既に活動されている女性の中で、なかなか体格的にあてはまる方が見つからなかったんです。これはルッキズムとも関連すると思いますが、背が高くて細い、いわゆるモデル体型の方はいても、原作の春日さんのようにがっしりした体格の方はいなかった。でも、この作品は『じゃあ細くしていいよね』というものではない。そこでオーディションを実施しました。もちろんドラマ化する上では、俳優として知名度のある人をキャスティングした方がいいという考え方もある中で、オーディションというやり方をとれたのはすごくありがたいです。選考では外見の体格や印象、演技経験が浅い方の場合はトレーニングを受けていただく時間があること、食べるのが好きという点を重視しました。春日さんというキャラクターが持つ魅力を、ちゃんと表現できる方という軸で考えました。

【画像】再現度に注目、原作の野本さんと春日さん

野本さんは原作の年齢設定が30代なので、そのリアリティが伝わるよう実年齢が近い方に演じていただきたかった。比嘉さんは演技の実力、俳優としての知名度、ご本人がLGBTQ+に関心があり理解しようとしていること、料理がお好きなこと、いわば全ての必要項目を満たしていて、ぜひお願いしたいと思いました」
料理が好きだが小食な野本さん(比嘉愛未)「作りたい女と食べたい女」1話より (C)NHK


近年では、機会の平等の視点から、マイノリティのキャラクターは当事者であるマイノリティが演じるべきではないかという考え方も生まれつつある。坂部さんもそれを検討したが、今回は難しかったという。

「レズビアンをオープンにしているプロの俳優さんは、現状だとそんなに数がいらっしゃらない。もちろんそれ(セクシュアリティ)は必ずしもオープンにしなければいけないものではありませんが。今後誰もが(セクシュアリティを)オープンに発信しやすい時代や社会になったときには、レズビアンの役はレズビアン当事者の方に演じてもらうという選択肢が最初に来るべきと思います。ただ現状はまだそうでない、過渡期の中での選択です。また、セクシュアリティは一定ではなく変化することもあり、『つくたべ』においては野本さんも自身がレズビアンだと気づいていく途上過程なので、この役は当事者が演じなくてはいけないわけではない、という判断をしました」


https://thetv.jp/news/detail/1112432/p2/


誰かとごはんを食べると、相手をより知ることができる

2人が一緒にごはんを食べるシーンに注目「作りたい女と食べたい女」3話より (C)NHK


ドラマの脚本は、劇団「贅沢貧乏」主宰で、ドラマ「17.3 about a sex」「30までにとうるさくて」(共にAbema)などを手掛けた山田由梨が務める。

「過去の作品を拝見して、山田さんにお願いしたいと思いました。他局ですが『17.3』は、10代の女性のジェンダー・セクシュアリティについて、丁寧に取材した上でエンタメに昇華している作品でした。山田さんご自身も元々『つくたべ』読者で、原作が大事にしていることをそのまま大事にしてドラマにしなければいけない、大事にしないなら私が守る、という意気込みで臨んでくれています。原作者のゆざきさんとは、『女性同士の恋愛であることを薄めない』、同時に『女性同士の恋愛を売りにして過剰に関心を集めない』というお話をしています」

同時に、ドラマとしてよりよいものにするため、原作から変更した点も存在するという。

「原作は漫画なので、野本さんの心の声で気持ちの変化やストーリーが描かれる場面が多いのですが、ドラマでモノローグを多用するのは見やすさの面で避けたい。そこで、野本さんの周囲にオリジナルキャラを配置し、モノローグを彼らとの会話や行動に変えている部分があります。また“女性の賃金が低く抑えられている”ということを表現するときに、原作だと野本さんの給与は具体的な金額が出ていますが、賃金格差が様々な形で進行している現代では、いくらなら“低い”のかという基準も見定めにくいので議論しました。その他、ドラマにする上で色々といい塩梅を探ったところはあります」

ドラマでは、実写化された「デカ盛り」料理シーンも見どころのひとつだ。

「劇中で大盛りの料理がたくさん出てくるので、それがおいしそうに見えるよう、料理家のぐっち夫婦さんに監修してもらっています。楽しみにしてもらいたいところのひとつですね。この数年コロナ禍で、人とごはんに行こうという機会が減りましたが、誰かとごはんを食べると相手をより知ることができて関係性が深まるし、よりおいしく感じるということを、改めて提示できる物語になっていると思います」
野本さんが初めて春日さんに振舞った手料理「作りたい女と食べたい女」1話より (C)NHK




『作りたい女と食べたい女』ドラマ制作統括が語る意図「女性同士の恋愛が、自然な形でメインで描かれることに意味がある」(3/3) | WEBザテレビジョン
https://thetv.jp/news/detail/1112432/p3/



『作りたい女と食べたい女』ドラマ制作統括が語る意図「女性同士の恋愛が、自然な形でメインで描かれることに意味がある」
女性同士の恋愛が、自然な形でメインで描かれることに意味がある女性同士の恋愛を描くドラマはまだ少ない 「作りたい女と食べたい女」4話より (C)NHK

近年、男性同士の恋愛を描くドラマは増えてきており「BLドラマ」としてジャンルを確立しつつあるが、女性同士の恋愛作品はまだ数少ない。この作品を作る上で特に留意している点について尋ねた。

「女性同士の恋愛を描く作品はまだ少ないので、今後の作品に与える影響も意識しています。今回スタッフ内で話し合い、この作品においては“ジャンルとして消費される”のを避けるために『GL』という打ち出し方はしませんでしたが、女性同士の恋愛ということを薄めたい意図ではありません。ジェンダー・セクシュアリティ考証として、セクシュアリティやジェンダーについて漫画で発信するメディア『パレットーク』編集長の合田文さんと、ジェンダー・セクシュアリティ研究者でご自身もレズビアン当事者を公表している中村香住さんに監修を担当いただき、メディアとして発信する視点・アカデミックな視点の両方から、丁寧に台詞や表現について検討していただいています。当事者の方が、番組が発するメッセージから偏見や搾取を感じる要因をなくしたいと思っています。

同時に、今なお同性愛に対して抵抗感がある方がいるのも事実です。だから、ドラマにする上で難しかった点のひとつが、野本さんがレズビアンを自覚し受け入れる場面の描き方でした。彼女が気づいた自分の感情とどう向き合うか。スッと受け入れるのか。もし葛藤があるとしたら、それは何に由来しているのか。社会から押し付けられたバイアスなのか。そういった点をよく話し合いました」

確かに、遺憾なことではあるが、今の日本では完全に同性愛に対する偏見がなくなっているとは言い難い。そんな中、坂部さんがこの作品にこめる狙いは何なのか。

「『つくたべ』では、女性同士の恋愛が自然に描かれています。野本さんと春日さんも、隣にいそうな人たち。彼女たちの恋愛が、悲恋や、異性愛キャラクターのかませ犬のような形でなく、自然な形でメインで描かれることに意味があると思います。もちろん、当事者の方からしたら『やっとかよ』と思われるでしょうし、現実に社会に存在している方々に対して、ドラマをはじめとするエンターテインメントが追いついていない事実はあります。でも、その『やっと』をドラマで繰り返し広げていくことで、社会の側にも『女性同士の恋愛も当たり前にあるよね』という意識が広がったらいいなと思いますし、それが社会とつながったドラマというものの作用だと思っています」ふたりの恋愛を自然な形で描く「作りたい女と食べたい女」4話より (C)NHK

最後に、放送を楽しみにしている視聴者へのメッセージをもらった。

「もちろん結果としてどう受け止められるかは視聴者の方次第という覚悟は持ちつつ、原作を好きでいてくれる方のためにも、原作が持つ魅力やエッセンスを損なわないように忠実に描きたいと考えています。同時に原作ファンでない方にもご覧いただきたいですし、どちらかというと女性の方が共感を持つ題材だろうことは理解していますが、自分は男性なので、作品を通じて男性にも新しい何かを感じてもらえたら嬉しいです。そして視聴者であるレズビアン当事者の方を裏切りたくないと思っています」






RISINGPRODUCTIONさんのツイート

比嘉愛未が“夜ドラ”ヒロインに!「じゅわ…っとお互いが近づく感覚を楽しんでいただければ」──「作りたい女と食べたい女」インタビュー | TVガイドWeb

比嘉愛未が"夜ドラ"ヒロインに!「じゅわ…っとお互いが近づく感覚を楽しんでいただければ」──「作りたい女と食べたい女」インタビュー | TVガイドWeb

比嘉愛未が"夜ドラ"ヒロインに!「じゅわ…っとお互いが近づく感覚を楽しんでいただければ」──「作りたい女と食べたい女」インタビュー 2022/11/26

 11月29日から、夜ドラ「作りたい女と食べたい女」(NHK総合)がスタートします。ゆざきさかおみさんの同名漫画を原作に、料理を"作る"ことが好きな女性と"食べる"ことが好きな女性の日常や交流を通して、女性を取り巻く現実や女性同士の連帯、そして2人の間で育まれる恋愛を描いていきます。

 "作りたい女"野本さん(野本ユキ)役を務めるのは、2007年の"朝ドラ"「どんど晴れ」でヒロインを演じた比嘉愛未さん。"食べたい女"春日さん(春日十々子)には、オーディションで選ばれた西野恵未さんが扮(ふん)します。

 今回は、30代の等身大の女性を演じる比嘉さんにインタビュー! 作品の見どころや役に対する思い、食事にまつわるエピソードなどを伺いました。

──まずは、原作を読んだ感想を教えてください。

「最初のインスピレーションは、すごく静かで穏やかな物語だなと。野本さんと春日さん2人の関係性を描く模様がとても心地よく感じたのですが、読み進めていくとテーマの深さに驚かされました。レズビアンや性的マイノリティーを扱う作品でもありますし、私が演じる野本さんを通じて"自分らしさとは何か?"という問いを投げかけている物語でもあると感じました」

──原作がある作品ならではの難しさやプレッシャーはありましたか?

「こんなにすてきな作品をやるからには、しっかりと覚悟を持って、原作のファンの方を裏切らないように演じたいと思っています。私が作品を読んで感じた、穏やかで心地よくて平和な世界観を表現できたらいいなと」

──実写化だからこそ、"ここを見てほしい!"という部分はありますか?

「映像の醍醐味(だいごみ)は、やはり"ご飯をおいしそうに見せられる"ところではないでしょうか。現場では"しずる感"というのを意識しているので、見ている方に『食べたい!』と思っていただけると思います」

──実写化決定の際に公開されたメインビジュアルでは、野本さんと春日さんが原作漫画の見た目とそっくりだと話題になりました!

「見た目はできるだけ忠実に寄せられるように気を付けています。中でも衣装は、『よくこんなにぴったりのものを見つけてきたね』というくらい、野本さんらしい衣装を用意してくださって(笑)」

──野本さんも春日さんも再現率が高すぎて驚きました! あらためて、野本さんはどんなキャラクターでしょうか?

「野本さんはとてもピュアな人だと思います。周りの友達が大人になって恋愛をしたり変わっていくことに対して、"自分はどうなのか?"と葛藤する部分があるんです。自分のセクシュアリティーに関して世間一般の当たり前との違いを感じた時に、"普通って何?"という違和感にちゃんと向き合える人なんです。"みんながこうだから"ではなく、"自分はどうなんだろう?"と模索してきた彼女にすごく人間味を感じました」

──そこが野本さんの魅力でしょうか?

「そうですね。ピュアであり、頼もしくもあり、自分にうそをつかないところが魅力だと思います。野本さんが『春日さんを好きでいていいんだ』と自信を持って言うセリフがあるんですけど、『これでいいんだ』と言い切れるのはすごいことだと思いました。自分がレズビアンであるということに気付いた時、すぐに自分を肯定できる強さがあるんですよね。野本さんって、ふわっとしているように見えてとても心(しん)が強いんです。ピュアだからこそ、誰にも止められない強さがあります」

──女性同士の恋愛を含めて、これまでのドラマではあまり描かれなかった女性の新しい姿が描かれています。特に印象深いシーンはありますか?

「明確に"ここのシーン"というわけではないのですが、ご飯を食べる回数が増えるとともに、少しずつ2人の距離が縮まっていくんですよ。じゅわ…っとお互いが近づく感覚を楽しんでいただきたいですね」

──オーディションで春日さん役に選ばれた西野さんの印象はいかがでしょうか?

「素晴らしい人です! きっと放送が始まったら、『この役者は誰だ!?』と話題になると思いますよ(笑)。普段はピアニストとして活躍されていて、お芝居の経験が全くない方なのですが、一緒にいると安心感があって、どんな私でも受け入れてくれるような器の大きさを感じさせてくれます」

──一緒にお芝居をしてみていかがでしたか?

「私が西野さんの立場だったら絶対に緊張してしまうと思うのですが、西野さんは初日から『楽しい~!』って言っていましたね(笑)。ドラマの現場で飛び交う業界用語とかすべてが新鮮だったみたいで、『これ何ですか?』『どういう意味ですか?』って(笑)。終始キラキラした顔で真っすぐ私にぶつかってきてくれるんです」

──そんな西野さんの豪快な食べっぷりも見どころの一つですが、近くでご覧になっていかがでしたか?

「素晴らしかったです。注目してほしいのは、頬張る時の音が『ハフッ』『カプッ』って言うんですよ(笑)。食べ方もすごく奇麗ですし、口を一生懸命大きく開けておいしそうに食べている姿がとてもいとおしかったです」

──おいしそうに食べる春日さんを見つめる野本さんの姿も印象的でした。

「私自身も料理をするのは好きなのですが、普段は自分のために作っているので、誰かに無我夢中で食べてもらえるのは幸せだなと、野本さんにすごく共感しましたね」

──比嘉さんご自身は、どんなことに一番幸せを感じますか?

「今回のように、いいチームと意義のある作品を作って、全部やり遂げた後の『お疲れ、自分!』と言って飲む生ビールが最高ですね。あとは、家族とか仲間など大事な人たちとおいしいご飯を食べる時間は本当に幸せです」

──お料理で最近作っておいしかったものや、「誰かに食べてもらいたい!」と思ったものはありますか?

「最近だと、鶏の照り焼きですね。たれの中にたたいた梅を入れて、鶏肉につけて焼いたんですけど、これがすごくおいしかったんです! 自画自賛で感動しました(笑)」

──劇中でもおいしそうな料理がたくさん出てきますが、特に印象に残っているものがあれば教えてください。

「私の中で一番印象に残っているのは『はらこ飯』です。人生で初めて食べたのですが、すごくおいしくて衝撃を受けました! さすが、サケとイクラの親子共演だなって(笑)。今のところ、比嘉史上3位以内に入っています」

──野本さんは職場でのストレスから大量の料理を作ってしまいますが、比嘉さんのストレス発散法はありますか?

「私も料理で発散することはあります。この前なんて、ストレスがたまっている感覚はなかったのに、無性に何かを刻みたくなって(笑)。気付いたら副菜を10品ぐらい作っていました(笑)。それを1人で1週間ぐらいかけて食べた時は、さすがに作りすぎた…と反省しましたね」

──野本さんとストレス発散法が同じなんですね!

「そうです、だからすごく共感できるんです。あと、最近は絵を描くことですね。元々趣味ではあったのですが、大人になってから全然描いてないな…とふと思って始めたら、そこからハマってしまって。毎回4、5時間くらい、食事するのも忘れて無我夢中で描いています。終わるとすごくスッキリするんです」

──本作が2022年締めくくりの"夜ドラ"になりますが、今年はどんな年でしたか?

「今年は特にあっという間に感じましたね。舞台から始まり、映画、単発ドラマ、連続ドラマと、幅広くいろんな役にも挑戦できました。だから、自分の中では役者として充実した日々を過ごせて、かつ、プライベートでも一人旅ができたりと、きちんとオンオフを切り替えられたと思います。うまくバランスの取れた1年でした」

──では、来年はどんな年にしたいですか?

「最近はストレス発散で絵を描いたり、仕事に集中したらその後は思いっきり休むなど、自分なりのバランスの取り方が分かってきたので、とても心地いい状態なんです。その生活を続けつつ、新たな作品や人との出会いも楽しんでいけたらなと思います。そのためにまずは健康第一です!」

──最後に、ドラマの見どころや視聴者の皆さんへメッセージをお願いします!

「自分らしさを見つけることがテーマとなっていて、優しい教科書のように思えるドラマです。見てくださる方たちの共感する場所もそれぞれ違うと思いますので、それぞれの受け取り方で楽しんでいただきたいです。私たちは全身全霊で優しい空間づくりをしたので、たくさんの人に受け取っていただけたらうれしいです」

──ありがとうございました!

第1週あらすじ(11月29日~12月1日)

 料理が大好きだが、1人暮らしで少食のため、もっとたくさん作りたいと日頃から感じていた野本さん。ある日、職場でのストレスから、とても食べきれない料理をつい作ってしまう。思い浮かんだのは、同じマンションに住んでいる女性・春日さん。思い切って声をかけてみると、豪快な食べっぷりで平らげてくれた。「食事」がつなぐ2人の関係は、生理の時に助けてもらったり、自然と深まっていく。春日さんと心地よく過ごす一方、野本さんは、自分たちの関係を定義できず思い悩む。

【番組情報】

夜ドラ「作りたい女と食べたい女」
11月29日スタート
NHK総合
月~木曜 午後10:45~11:00 ※第1週は火~木曜、第2週は月~木曜、第3週は月~水曜

NHK担当・M

MASK9さんのツイート

比嘉愛未 | NHK人物録 | NHKアーカイブス

比嘉愛未 | NHK人物録 | NHKアーカイブス
































これまでの出演番組

比嘉愛未

連続テレビ小説 どんど晴れ(2007)

加賀美夏美役

連続テレビ小説 どんど晴れ


比嘉愛未

比嘉愛未俳優ひがまなみ

1986年生まれ、沖縄県出身。2005年、映画『ニライカナイからの手紙』で俳優デビュー。ドラマ『コード・ブルー-ドクターヘリ緊急救命-』シリーズ、『DOCTORS 最強の名医』シリーズ、『恋愛時代』『本日は、お日柄もよく』『剣客商売 手裏剣お秀』『推しの王子様』『日本沈没-希望のひと-』、映画『大綱引の恋』『吟ずる者たち』などに出演。NHKでは、連続テレビ小説『どんど晴れ』で主演を務め、『なつぞら』、大河ドラマ『天地人』、BS時代劇『酔いどれ小籐次』、プレミアムドラマ『盤上のアルファ』などに出演。夜ドラ『作りたい女と食べたい女』では、「作りたい女」野本ユキを演じている。

連続テレビ小説 どんど晴れ(2007)

加賀美夏美役

連続テレビ小説 どんど晴れ

インタビュー

 オーディションを受けたのが20歳でオンエアが始まったのが21歳のときでした。芝居のオーディションは沖縄にいたときに一度だけ受けさせていただきましたが、モデルをしていたので、上京してからお芝居のオーディションを受けることは初めてでした。上京する際に親から、女優として芽が出るまでに一年だけ猶予をもらえたので、「これが決まらなかったら帰らなきゃ」と願いを込めて受けたんです。でもすごく力んで受けたわけではなく、むしろ東京でこんな大きなオーディションの機会をいただけたことが嬉しかった。お芝居もほぼ未経験で、なにも知らないからこそ、突進することができたのだと思います。あとから『どんど晴れ』のプロデューサーの方にお聞きしたのは、私があまりにも沖縄なまり全開であっけらかんとしていて新鮮だったということでした。それが傍から見ると夏美にリンクするところがあったそうです。なにも知らない女の子が女性として一人前に成長していくことを見守るのが“朝ドラ”のルーツだともおっしゃっていただきました。本作で知り合った監督さんやスタッフの方々は今も仲良くさせていただいていて、私をこの世界に導いてくださった恩人だと思っています。

加賀美屋を初めて訪れた夏美は素手で鶏を捕まえ、周囲を驚かせる

 当時は役作りなんて考えられないくらい、その場に立ってセリフを言うことだけで精一杯でした。でも一番大変だったことは体調管理です。私が倒れたらすべてがストップするという責任感、重圧感がありました。食堂で食べるだけでは栄養が偏ってしまうので、自分で野菜スープを大量に作って持参していました。当時は“朝ドラ”のヒロインには楽屋がなかったので、私は皆さんが見えるカウンターの角を陣取って、スープを入れたポットを置いて、台本を5冊くらい広げて毎朝「おはよう」と、前を通る皆さんにあいさつをしていました。あえて共演者やスタッフの皆さんと離れないように楽屋がなかったのでしょうね。いつも誰かが気にかけてくれる距離感でもあり、スタジオの前室からは少し離れているので、ひとりにもなれる絶妙な場所で、皆さんが見守ってくれていることをいつも感じていました。

 岩手ロケはたくさん思い出があるのですが、一本桜のある小岩井牧場の景色は本当に一枚の絵のようで、嘘みたいに綺麗でした。物語の終盤、岩手で行われる“さんさ祭り”という大きなお祭りに加賀美屋の皆さんと参加するシーンがあるのですが、この撮影が一番印象に残っています。さんさ祭りは岩手の皆さんが大通りでさんさ踊りを踊るんです。そのときに地元の皆さんにはなにも言わずに加賀美屋のみんなでギリギリまで隠れていて、「今だ!」と言って途中から加わって撮影をしたんです。一発本番だったので、事前に踊りを練習して臨みましたが、皆さんがどう反応してくださるのか心配でした。でも地元の皆さん全員が盛り上がって迎えてくださって、岩手の方たちと一体になれた感じがしました。物語も後半でしたし、加賀美屋もひとつになって絆が深くなり、それをまた岩手の皆さんが包んでくださって、なんともいえない高揚感がありました。岩手が舞台で本当に良かった。撮影後にはうるま市・盛岡市友好大使としてご縁をいただけたのでとても幸せです。今も岩手に行くたびに「ただいま」と言いたくなる場所です。

小岩井牧場 夏の一本桜
出演者たちがサプライズ参加した“さんさ踊り”

 加賀美屋の大女将役の草笛光子さんとは親しくさせていただいて、二年前の初舞台も観に来てくださいました。お食事にも連れていってくださって、女優として大事なことを教わっています。草笛さんは周りには見せないですが努力家ですし、常に探究心があって前を向かれている方なので、本当にその生き方にあこがれています。私も草笛さんのような女優さんになりたい。長門裕之さんも大好きなので、亡くなられたときはショックでした。岩手では長門さんが行かれていた焼肉屋さんによく連れていっていただきました。長門さんが亡くなられてからそのお店に行ったときに大将が「長門さんが比嘉さんのことを褒めていてね。“あいつは大丈夫だ”と言っていたよ」とお聞きしたんです。私の前ではそんなことを言わない方だったので、よけいに気持ちが込み上げてきて泣いてしまいました。そういう素敵な先輩たちと出会えたこともあり、本当に『どんど晴れ』は私の宝物のような作品です。

加賀美屋の大女将・カツノ(草笛光子)
頑固な南部鉄器職人・平治(長門裕之)

 今考えても夏美は私だったと思います。頭で考えるのではなく、感じたままに心のままに動いてしまう。そんなところがすごく似ているなと。夏美役でなかったら私は選ばれていなかったでしょうし、夏美はほかの人に演じてほしくないほど思い入れが強いんです。運命の引き寄せなのか、夏美がいたからこそ私の役者人生がスタートしたと思っています。今も心が折れそうになったときやパワーがほしいときは『どんど晴れ』を見返して「ここから頑張ってきたんだ。私はもっとやれる!」と思うようにしています。『どんど晴れ』はこの先一生、くじけそうになったときに必ず立ち返る作品ですし、私の原点だと思っています。

夏美は柾樹と結婚、若女将として加賀美屋を支えてゆく

大河ドラマ 天地人(2009)

菊姫役

大河ドラマ 天地人

インタビュー

 大河ドラマは格式がありますし、出演されている方が皆さん主役クラスで、とても緊張しました。菊姫については実在された方なので、しっかり調べて、本人に失礼がないように芯を持って演じないといけないと思いました。お墓にも行かせていただき、勉強もして、準備をしっかりしてから挑みました。それでも撮影に入ると独特の緊張感に押しつぶされそうで毎回、手が震えていました。菊姫は殿の正室なので、妻夫木聡さんや常盤貴子さん、周りの皆さんが「ははーっ」とひれふすような役なんです。ひれふされるたびに「ウソでしょ?」と思って恐れ多かったですね。でも皆さんすごく優しくて、不慣れな私をケアしてくださいました。心強かったのは『どんど晴れ』のカメラマンさんや照明さん、プロデューサーさん、脚本家の方も同じで、まさに“朝ドラチーム”だったんです。そんな気心知れた方たちがいらしたからこそ、大河ドラマという作品にも思い切って踏み込めたのだと思います。

武田信玄の娘・菊姫にとって上杉は宿敵
兼続(妻夫木聡)らの優しさにふれ、心を開いてゆく

BS時代劇 酔いどれ小籐次(2013)

おりょう役

BS時代劇 酔いどれ小籐次

インタビュー

 この作品は何と言っても竹中直人さんとの出会いが大きかったです。ずっと小籐次さんのことが大好きな、昔ながらの奥ゆかしい……一歩どころか二歩も三歩も引いて見守っているような女性の役だったので、楽しかった思い出しかないですね。時代劇は所作や言葉づかいが難しかったりするんですけど、竹中さんがいらっしゃるだけで場がすごく和むんですよ。ピリッとさせるような空気を感じると、すかさず和ませてくださって。そんな竹中さんが座長の座組にいられて幸せだなぁ、と思いながら3か月間お芝居をしていました。

 撮影の合間の雑談で、「どうして、このお仕事をされたんですか?」と聞いたことがあるんですけど、最初は美術の学校から始まって……お笑いをやってみたり、試行錯誤をされて役者をしたり歌ったり監督をしたり、いろいろとご自身の可能性を広げて追求していったというお話を聞くにつれ、尊敬の念が深まっていって、すごく刺激を受けましたね。

 小籐次のメリハリのつけ方が竹中さんと重なって、すごくピッタリのハマリ役として演じていらっしゃって。私は純粋にそんな竹中さんの人間味が大好きで、役づくりではなくどんどん愛情が深まって、仲良くさせていただきました。そういう意味でも、「人との出会い」の大切さをしみじみ実感した作品です。

赤目小籐次(竹中直人)は大酒飲みだが心優しい剣の達人
水野家の奥女中おりょうは小籐次の人柄にひかれてゆく

 最近はお会いできていないんですけど、この作品の撮影後に〝竹中会〟なる、竹中さんがオススメする映画を一緒に観に行って芝居談義をする──といった会を催してくださったりと、私のような後輩をかわいがってくださったので、貴重な出会いだったなと思います。映画をあまり観ていなかった私に、「これは観た方がいいよ」と、どんどんオススメの作品を教えてくださって、会うたびに魅了されました。ストイックに仕事に取り組みすぎてガチガチになるのではなくて、趣味のごとく楽しんでいらっしゃる姿が、「こんな大人になりたい」と思わせてくださるんです。NGを出したくなくて、ついつい真面目になりすぎてしまいがちな私に、柔軟に新しく発想を広げていくことの大切さを教えてくださった素敵な先輩との出会いでしたので、印象に残っています。

おりょうが気になる小籐次の目にこんな幻が…

 また、津川雅彦さんからもたくさんのことを学ばせていただきました。初めての共演でしたが、時代劇に取り組む姿勢や心構えなど、本当に数々教えていただきました。『盤上のアルファ』の近藤正臣さんもそうですが、単に役を生きるだけではなく、ご自身に人間力のある先輩方のような“役者”に私もいつかなれたら──と思います。

 また、自分のコンプレックスを克服するきっかけの作品という意味でも、思い出深いですね。かつて「デコ」というアダ名をつけられたこともあって、自分の広いおでこがすごく嫌いだったんですけど、おりょうという役は思い切って前髪を上げる扮装だったので、最初はどうしたものかなと思いつつ……徐々に気にならなくなっていって。細かいながらも成長できたと思えたのも、収穫でした。

紙問屋の主人・久慈屋昌右衛門(津川雅彦)は命の恩人である小籐次の世話を焼く

 この時のプロデューサーが『盤上のアルファ』も手がけていらっしゃる佐野元彦さんなんですけど、『酔いどれ小籐次』もシリーズ化してほしかったなぁ(笑)。ただ、竹中さんは1人で何十人も相手に殺陣をなさるので、大変なんですよね……。激しい動きが少ない私が言うのも何ですが、いつかまた竹中さんの演じていらっしゃる小籐次と再会できることを願っています。

土曜ドラマ
バカボンのパパよりバカなパパ(2018)

赤塚眞知子役

土曜ドラマ バカボンのパパよりバカなパパ

インタビュー

 プロデューサーが『どんど晴れ』 でご一緒した内藤愼介さんで、ずっと前から『バカボンのパパより~』のドラマ化を企画されていることを聞かされていたんです。そのお話を聞いて、「実現したら、眞知子さんを演じたいです!」と自ら立候補しました。普通に考えてみると、元妻とその娘、そして現在の妻がいる……という関係性は複雑なんですけど、みんな仲がいいというところに、不思議と魅了されたんです。赤塚りえ子さんの原作を読んだ時に笑って泣いて──何とも濃い人生を歩まれた赤塚不二夫さんという人だからこそ、人に夢を与えるマンガを描くことができたのだろう、と。それでいて、思いきりバカなことができる。でも、ただのバカじゃないんです。そんな不二夫さんを見事なまでに体現なさった玉山(鉄二)さんを中心に、2か月というけっして長くはなかった撮影期間ですけど、本当に家族のように過ごしていました。

 控え室がそれぞれ用意されていたんですけど、誰もそこへは戻らず、スタジオの前室にいて他愛もない話をしたり、時には真面目な話もしたり。そうこうするうちにスタッフの方からお声が掛かり、「あ~、まだ話していたいのに~」なんて言ったりして(笑)。レギュラーの出演者もわりと限られていたこともあって、常に和気あいあいとしていた現場でしたね。

眞知子は天才ギャグ漫画家・赤塚不二夫(玉山鉄二)の2番目の妻
2人を結びつけたのは前妻の登茂子(長谷川京子)で…!
登茂子は離婚した後も眞知子とともに不二夫を支え続ける

 眞知子さんという女性も『酔いどれ小籐次』のおりょうと似ていて、奥ゆかしく支えるタイプでしたが、『盤上のアルファ』の斎藤恵子も〝見守り型〟と、わりと共通するところがある女性像を演じることが多くて。ただ、自分にはあまりない部分なので(笑)、役を通して学んでもいるんです。何か月も同じ役を演じていると自然と影響されますし……相手のことを待ち、支えることができる人ならではの強さを知るという──。不二夫さんのように秀でた人物の陰には、必ず縁の下の力持ちの存在があることをあらためて実感したという意味でも、とてもいい経験になったなと思っています。

 ちなみに森川葵ちゃんとも、以前別の作品で共演したことがありましたが、この作品での共演がきっかけですごく仲良くなって、今でも時々ご飯を食べに行ったりしています。現場では自分からオープンなマインドで受け入れる態勢をとるんですけど、葵ちゃんも遠慮せずに飛び込んできてくれたので。でも、そういうスタンスで臨むことを教えてくださったのは、心から尊敬してやまない草笛光子さんなんです。『どんど晴れ』に始まり、この『バカボンのパパよりバカなパパ』でもご一緒させていただいた憧れの方に、少しでも近づけるようにこの仕事を長く続けていきたいですね。この先、良いこともそうではないこともあると思いますが、進化していけるように楽しみながらお芝居に取り組んでいこうと思います。

不二夫と登茂子の一人娘・りえ子(森川葵)
眞知子はりえ子にとってもう1人の母、そして姉のような存在

プレミアムドラマ 盤上のアルファ
〜約束の将棋〜(2019)

斎藤恵子役

プレミアムドラマ 盤上のアルファ〜約束の将棋〜

インタビュー

 撮影が始まる前は、将棋のことがまったくわからない初心者でしたが、イメージとしては盤を挟んで静かに行うものだと思っていました。ところが、そうじゃないんですね。上地雄輔さん演じる真田(信繁)が、だんだんとサムライに見えてくるんです。刀は持っていないですけど、これこそ真剣勝負と言いますか……内なる熱量をもって刃を向ける戦いが盤上にはあるのだな、と私なりに感じました。ジッと座っているだけじゃない──魂レベルで命を懸けて戦う世界であり、時代劇やスポーツにも通ずる厳しさのある世界だなという印象を抱いています。そうやって盤の前にたたずんでいる棋士の方々を女性目線で見ると、すごくかっこいいんですよ。頭脳戦だけにとどまらない意外性もあったりして、将棋というものの激しさや厳しさを味わうことができたのは、とても良い経験でした。

一度はあきらめたプロ棋士を目指し、将棋に情熱を注ぐ真田(上地雄輔)

 玉木宏さんの演じられた秋葉隼介は当初、口ばかりが先に立つ、ちょっといらだたしく感じる彼氏なんですけど、真田と出会い、「純粋に応援したい」と思うことで変わっていきます。人は出会いひとつでこんなにも変わり、成長し、進化できるんだと思いましたし、それこそ純粋に感動しました。そんな中、近藤正臣さんの演じられた千田正三先生がピリッとドラマを引き締めてくださっていたり……ひと言では言いきれないくらい見応えのある作品になっています。第1話は、私が演じる恵子の登場シーンがあまりないんですけど(笑)、後半の方では、玉木宏さん演じる秋葉隼介と堀井新太さん演じる伊達和寿七段との間で揺れる恋愛模様が描かれますので、女性のみなさまにはそういった部分も観ていただけるとうれしいです。

新聞記者の隼介(玉木宏)は恵子の話も聞かず自分のことばかり
恵子は“距離を置いた方がいい”と隼介のもとを去る

 NHKで制作されるドラマは、民放とはひと味違う題材を扱っていることが多くて、それがとても魅力ですね。ただ、朝ドラ(『どんど晴れ』)でデビューしたこともあって、NHKのドラマにたくさん出ているイメージを持たれているようなんですけど、実は『盤上のアルファ』で6作目なんです。12年で6作だと……単純計算で2年に1作のペースなので、もっと“NHKっ子”になりたいな、なんて(笑)。でも、撮影や収録でスタジオに来ると、「ああ、ホームだなぁ。ただいま」という気持ちになりますね。以前にお仕事をしたスタッフの方々や役者さんたちと二度、三度とご一緒するご縁を紡げるのが、役者という仕事の醍醐味だなと思いますし、その思いは年々強まっていて。ただ、新たな作品を通じて再会する楽しみを自分が堪能するだけではなく、私も先輩たちのように後輩に良い影響を与えていく人間になりたい、いえ、ならないといけないなと思っています。

伊達棋士(堀井新太)は恵子の務める小学校の将棋クラブを指導する
将棋担当になった隼介が取材に訪れ…

夜ドラ
作りたい女と食べたい女(2022)

野本ユキ役

夜ドラ 作りたい女と食べたい女

インタビュー

 料理を「作る」ことが好きな女性と、「食べる」ことが好きな女性の交流を通して、女性を取り巻く現実や、女性同士の連帯、そして2人の間で育まれる恋愛を描いた作品です。私は、料理が好きな「作りたい女」野本ユキを演じています。今回、出演のお話をいただいて、初めて原作を読み、一気に引き込まれました。穏やかに進んでいく2人の日常や交流がとても心地良くて。読み進めていくと、自分らしさとは何かを考えさせられる、深いテーマがあることに驚きました。

 野本さんは、食べることが好きな春日十々子さん(西野恵未)に出会い、作った料理を食べてもらうことが自分の生きがいだと実感。さらに、春日さんと交流していくなかで、彼女に対する好意に気づき、どんどん自分を確立していきます。周りの友達が恋愛や結婚をして、変わっていくなかで「自分はどうなんだろう」と、世間で当たり前とされることとの違いを感じて葛藤することも。でもそれは、「普通って何?」という違和感をちゃんと持っているからこそ。多くの人が枠組みから外れてはいけないと思って生きているけれど、野本さんは、「みんなにとっての普通は、自分ではどうなんだろう」と流されずに考えることができている。そこには、ピュアだからこその強さを感じますね。

 春日さん役の西野さんは、とにかく素晴らしい人です。放送が始まったらきっと、「この役者は、誰だ!」と、みなさん注目すると思います。普段はピアニストとして活躍されていて、お芝居は全くの未経験。ですが、一緒にいて安心感があって、どんな私でも受け入れてくれるような器の大きさを感じました。

 一番印象に残っているのが、撮影初日。セリフ量も多く、たくさんのスタッフさんに囲まれての初めての撮影に、西野さんは「楽しい」と言っていたんです。私だったら、絶対に緊張していたと思います。お芝居中も、「ピュアな子供か!」とツッコミたくなるぐらいキラッキラした表情で、まっすぐに私にぶつかってきてくれました。彼女といることで、初心を思い出しましたね。

 このドラマは、自分らしさとは何かを考える際のヒントをくれる、教科書のようだと感じています。原作ファンの方の期待を裏切らないように、全身全霊で野本さんと春日さんの優しい空間を作ることを心がけました。二人の穏やかな空気感を味わいながら、視聴者の方それぞれの「自分らしさ」を見つけていただけたらうれしいです。

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