三浦翔平「ハードスケジュールでも絶対に出たかった」 監督のオファーで実現した映画出演
俳優の三浦翔平(35)が映画『親のお金は誰のもの 法定相続人』(監督・田中光敏、10月6日公開)に主演した。映画には相続、家族、成年後見制度などさまざまな現代的なテーマが織り込まれている。
俳優の三浦翔平(35)が映画『親のお金は誰のもの 法定相続人』(監督・田中光敏、10月6日公開)に主演した。映画には相続、家族、成年後見制度などさまざまな現代的なテーマが織り込まれている。(取材・文=平辻哲也)
映画は、三重県伊勢志摩を舞台に真珠の養殖業を営む一家に起こった遺産相続を描く。演じたのは、一家の父(三浦友和)の後見人を名乗る弁護士、龍之介役。主演は、坂本龍馬役を演じた映画『天外者(てんがらもん)』の田中監督からのオファーだった。
「まだ作品のタイトルや内容が決まっていない段階で、弁護士の役をやってほしいという話をいただきました。田中監督は愛にあふれた方で、役者の意見をすごく大事にしてくれます。指導者として素晴らしく、だからこそハードなスケジュールの中でも、絶対に出たいと思っていました」
成年後見制度は、人の意思能力が低い状態か場合に、本人の判断を他の者が補うことによって、法的に支援する制度。弁護士の龍之介は、その制度と家族関係の隙間に入り込んで、遺産を取ろうとする。その過去には、母親との深い闇を抱えているという複雑なキャラクターだ。
「成年後見制度については、ほとんど知らなかったです。もともと良いものとして作られたものですが、実際には多くの問題点も存在することを弁護士の先生方からお話を伺い深く踏み込んだ話も聞くことができました。今まで演じてきた弁護士のイメージとは異なる、情報を得ることができ、役作りに生かしました」
劇中では、もう一人の主人公・遥海(比嘉愛未)との交流を通じて、自身の母への思いも変化していく……。
「龍之介は心にふたをして、生きている人物です。演じる上ではつらい部分が多かったです。彼が愛とは何かを探求し、感情の爆発を経て、最終的には『許す』方向に進んでいく。比嘉さんとのシーンはとても特別で、一つ一つのシーンが心に残っています」と振り返る。
ベテラン・三浦友和との共演シーンも印象的だったという。
「友和さんとのシーンは役者としてのオーラや雰囲気に非常に引き込まれました。雰囲気や演技がすごく印象的でした」
映画にはさまざまなテーマが織り込まれているが、「この作品は、本当に大切なものって何なのかを考えさせられる作品だと思います。お金、家族、さまざまな要素が詰まっていますが、大切なのは目に見えないもの。皆さんには、それぞれの視点からいろいろなものを感じ取ってもらえたらと思います」と話し、田中監督との3度目のタッグを願った。
□三浦翔平(みうら・しょうへい)1988年6月3日、東京都出身。2008年、TVドラマ『ごくせん 第3シリーズ』(NTV)で俳優デビュー。以降、多くの人気作品に出演。主な出演作に、『THE LAST MESSAGE 海猿』(10)で第34回日本アカデミー賞新人俳優賞受賞。その他の出演作に『カノジョは嘘を愛しすぎてる』(13)、『ひるなかの流星』(17)、『魔女見習いを探して』(20)、『天外者』(20)、『嘘食い』(22)、『ホスト相続 しちゃいました』(23/カンテレ CX)、『やわ男とカタ子』(23年/TX)、大河ドラマ『光る君へ』(24年放送予定/NHK)など。
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