2021年7月9日金曜日

2021/07/09 比嘉愛未、連ドラ主演の緊急登板は“運命”「すごく不思議な力で導かれた感覚」 (1,2,3) マイナビニュース

比嘉愛未、連ドラ主演の緊急登板は"運命"「すごく不思議な力で導かれた感覚」 (1) | マイナビニュース






2021/07/09 比嘉愛未、連ドラ主演の緊急登板は“運命”「すごく不思議な力で導かれた感覚」 (1) マイナビニュース
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自分にできることがあれば助けたい

7月15日にスタートするフジテレビ系ドラマ『推しの王子様』(毎週木曜22:00~)に主演する女優の比嘉愛未。当初主演を務める予定だった深田恭子の病気療養による降板を受け、まさに緊急登板となったが、それを"運命"と捉え、すぐにオファーを受ける覚悟を決めたと明かす。

そうした心境になれたのは、30代に入って変化を楽しめる自分になれたからなのだそう。そして、突然出会った男を理想の男性に育てるために奮闘する女性を演じるラブコメディの今作に、コロナ禍の今、エンタテインメントとして表現することの"運命"も感じていると語る――。

  • 『推しの王子様』に主演する比嘉愛未 撮影:蔦野裕

    『推しの王子様』に主演する比嘉愛未 撮影:蔦野裕

■最初は「どういう感情か言葉にできない気持ち」に

――緊急登板となった今作ですが、オファーを受けたときの心境からお聞かせください。

最初は驚きました。そのときはどういう感情か言葉にできない気持ちでした。でも、不思議と迷いはなかったんです。きっとこれは運命で、今、私がやるべき使命なんだと思ったときに「やり遂げよう」と覚悟を決めたので、いろいろ悩んだり考えたりするんじゃなくて、とにかく来たものに誠実にお応えしようという気持ちでお受けしました。

――6月からこちらも主演ドラマの『にぶんのいち夫婦』(テレビ東京)がスタートしていますが、撮影期間は重なっていないのですか?

お話を聞いたときはまだ撮影中だったので、少し感情的にも混乱はしましたけど、撮影自体重なることはなかったんです。その分、準備期間はすごく短かったんですけど、逆に前の作品からそのまま入れて良かったのかなと思います。1回気が緩んでしまうと、なかなかモチベーションも切り替えられないので、今思うとすべてのタイミングが不思議なくらい合った感じがするんです。実はこの期間に他の作品の予定があったのですが、それがずれたりして、次はどんな作品との出会いがあるんだろうなと思っていたところでの今回のお話でした。

――比嘉さんの代役が発表されると、大きな反響の声が集まりました。

自分以上に周りや世間の反応がすごすぎて、当初はそれに驚いていました。ただ、ドラマを作る側の気持ちも分かりますし、きっと私の想像以上に大変なことだと思うので、少しでもその不安要素に対して自分にできることがあれば助けられたらという気持ちはありました。本当に純粋な気持ちでこれも何かの縁だと思うので、おごらず誠心誠意やるしかないなという覚悟で、迷いはないです。

■『マルモのおきて』スタッフへの信頼

――インスタグラムでは「千変万化」(=事態が次々に変化していくこと)という言葉で決意を表明されていました。

30代に入ってから、その気持ちが強くなっているんです。自分の予想範囲を想定しながら動くより、何があるか分からないけど、それを楽しんで変わっていこう、進化していこうという気持ちがどんどん増えたんですね。20代の頃は、それこそ必死で周りのことも見られないくらい余裕がなかったんですけど、今はその変化を楽しめる余白ができたので、そうなると仕事もプライベートも、いろんなことがより楽しめるようになって、自分らしくいられるようになったんです。まさに今回はそういうめぐり合わせだなと思ったので、とにかく楽しもうという気持ちで「千変万化」と書きました。

――先ほど「作る側の気持ち」というお話がありましたが、今作は河野圭太監督や、脚本の阿相クミコさんなど『マルモのおきて』(11年)のスタッフもいらっしゃいます。その信頼も大きいですか?

それはものすごく大きいですね! 10年前ですが、『マルモのおきて』も撮影が始まってすぐ東日本大震災があったので、放送がどうなるのか不安な部分があったんです。でも、あの時代だったからこそ、家族の絆を描いた『マルモのおきて』という作品が響いたのだと思います。そういう意味では、今回の作品もメッセージ性があると思うんです。

コロナによって自粛自粛になってしまうと、どうしても気持ちを塞(ふさ)いでしまい、皆さんストレスを抱えていると思うんです。そんな中で、今回はどよんと沈むような作品ではなく、キラキラして「笑っちゃうなあ」とか「このキャラクターたちがなんか憎めないなあ」と思ってもらえるような話なので、今はそれがエンタテインメントとして表現する良い時期だなと思いました。

――そこも含めて、運命的な作品なんですね。

本当にそうです! すごく不思議な力で導かれたような感覚があります。

比嘉愛未、連ドラ主演の緊急登板は"運命"「すごく不思議な力で導かれた感覚」

――今回演じられる乙女ゲームを手がけるベンチャー企業の社長・泉美は、恋愛ゲームの二次元のキャラクターが理想の"推し"という役柄ですが、この部分で共感はありますか?

それがないんです(笑)。昔から何か"推し"と言えるものがないんですよ。ドライなのかなあ(笑)、わりと現実主義なんですよね。もちろん、『NANA』とか『花ざかりの君たちへ』とか、最近では『鬼滅の刃』もハマりましたけど、キャラに恋したり、現実でもアイドルに恋してファンクラブに入ったりということがなかったので、今回はそういう要素を泉美から少しでももらおうと思ってます。

「好きなものがない人生も全然否定しないけど、あったらあったで人生がより楽しくなって輝くよ」というセリフがあるんですけど、自分で言っておきながら自分が言われてるみたいな感覚になって、「へぇ~」って思ってるんです(笑)。意外とすごくハマるかもしれないなと可能性は感じているので、今は撮影でいっぱいいっぱいですけど、終わった後にいろんなオタク友達に聞いてみようかなと思います(笑)

――泉美にとって、恋愛ゲームは人生を変えてくれたものですが、比嘉さんの女優人生においてそうした作品は何だったのでしょうか?

18歳のときに地元の沖縄で撮った『ニライカナイからの手紙』(05年)という映画で、主人公の友人役を演じたのが、女優を本格的に目指したきっかけですね。高校卒業間際だったんですが、当時はときめくものもなく、普通に何かの仕事に就いて結婚して出産して…っていう感じなのかなって、本当に未来予想がぼやっとしてたんですよ。でも、映画に出たときに、何回もNGを出して全然できなかった悔しさがあったんです。子供ながらに社会人として初めて仕事をして、その責任も感じて、「こんなにも自分はできないんだ!」と悔しくて、またチャレンジしたいって燃えたんですよ。そこからスイッチが入って、いまだにそれが燃え続けて、日に日に強くなっている感じですね。

――特に今回のような状況での作品というのは、さらに燃える気持ちがあるのではないでしょうか。

ありますあります、何が何でも最後まで走り切るぞって燃えてます。だから、あの作品に出会わなかったら、こんな自分にも出会わなかったんですよ。平凡な人生も否定はしないんですけど、たまに「今も沖縄にいたらどうなっていたのだろう」って思っても、この人生は決して後悔していないですし、これからもっとどうやって進化していくのか、ワクワクしていますね。

■キャストのみんなが"推し"に

――今回の相手役である渡邊圭祐さんは大抜てきだと思うのですが、印象はいかがですか?

本当に王子様ですよ! 見たときに「何等身!?」「リアルケント様(=劇中の乙女ゲームのキャラクター)だ!」と思いましたから(笑)。デビューが遅かったと本人も言ってたんですけど、その分一般的な感覚をしっかり持っている人なので、今の芸能界にはなかなかいない逸材じゃないかと思いますね。

――自然とプロデューサー目線に(笑)

育てる側の目線で見ちゃいますね(笑)。でも、見た目や声など、要素はパーフェクトなんですよ。芸能人になるべくして生まれてきた人っていると思うんですけど、そのスター性を持っている中で強みとなるのは、みんながたどってきた人生じゃないところでの経験だと思うんです。彼が今27歳でこの役をやるというのも、またすごいめぐり合わせで引き寄せられたんじゃないかなって。

それからリアクションも面白くて(笑)。私がダメンズへの教育として教えたことをキョトンと聞いてるときの顔が何とも言えない表情で、愛おしく見えます。絶妙なものを持っているので、きっと世の女性たちの母性をかき立ててくれるんじゃないですかね。

――今回のような原作のないオリジナルドラマの面白さというのも感じますか?

そうですね。今回はファンタジーな部分もあるので、遊び心を持ってできるというのも魅力だと思います。出てくるキャラクター、役者さんたちがすごくチャーミングで、常に笑い声が絶えなくて、現場が愛おしくてキラキラしてるんですよ。私はわりとセリフ量も出番も多いので、「あー大変」って思うときもあるんですけど、現場のみんなに救われている感じです。現場が楽しいから立てていられる。それこそ、キャストのみんなが"推し"ですね。

――"推し"を見つけましたね(笑)

本当にその手応えを感じ始めているので、これをしっかり形にして、視聴者の皆さんにも同じような気持ちを感じてもらえるような作品にしたいですね。せっかくオリジナルなので、硬くならず柔軟に、こんな時代だからこそ、エンタテインメントを楽しいと思ってもらえるようにしたいなと思っています。


比嘉愛未、連ドラ主演の緊急登板は"運命"「すごく不思議な力で導かれた感覚」

――『マルモのおきて』や『コード・ブルー』など、フジテレビのいろいろな作品に出られていますが、今回がフジの連続ドラマ初主演になります。

あんまり肩書きみたいなものは今まで考えたことがなくて、本当に現場が好きなんですよ。良いチームと良い作品が作れたら、もうそれで万々歳だから、何番手とか関係なく、素敵な役だったらやりがいを感じています。

――「座長」という意識はいかがですか?

今回はたしかに責任感を感じていますけど、そこで私が硬くならないように気をつけないといけないと思っています。気負いすぎてもアンバランスですし。自分が折れないように軸はしっかり揺るぎたくないと思うんですけど、1人で作るものではないですし、周りとのセッションでバランスを崩さないように立っているだけという感覚でいたいと思います。あとはみんなが自由に楽しんで、それが作品で形になって伝わればいいなという感覚ですね。

あと、気をつけているのは笑顔でいるということ。無理に笑顔を作るんじゃなくて、笑いってつられるので、そんな感覚でみんなが楽しくなって、良い連鎖ができればいいなと思ってます。

――比嘉さんへの誕生日サプライズでもその雰囲気が伝わってきましたが、そんな現場になっている感じですか?

木村(真人)監督や河野監督を含め、共同テレビさんのチームってなんかファミリーなんですよ。『マルモ』のときからそうだったんですけど、10年ぶりにこのチームに会ったら「ただいま!」っていう感じだったので、気負わなかったんだと思います。「私が頑張らなきゃ」じゃなくて、「このチームだから大丈夫」と思えたので、ありがたいですね。

  • 誕生日サプライズの様子 (C)フジテレビ

■「このドラマ、推しだ」となってくれる作品に

――いろいろお話伺いまして、ありがとうございました。最後に改めて、『推しの王子様』の見どころをお願いします。

本当にキラキラしてる物語で、渡邊くんとディーンさん(ディーン・フジオカ)と瀬戸(利樹)くんもいて目の保養になりますし(笑)、女子たちもみんな魅力的なんですよ。日々キュンキュンして、素敵なキャストとスタッフで作っているので、もう楽しめる要素しか入っていない作品です。

――ご自身が楽しんでらっしゃる感じですもんね。

はい、それは自信を持って言えます! ラブコメですので難しいことを考えずに見てもらえれば、毎週木曜夜22時の1時間、「このドラマ、推しだ」となってくれると思います。大変な時代ですけど、1週間待ち遠しいと思ってもらえる作品を作っていきたいですし、エンタテインメントの原点はまさにそこだと思うので、とにかく私たちが楽しんでキラキラしていけたらなと思います。

●比嘉愛未1986年生まれ、沖縄県出身。05年公開の映画『ニライカナイからの手紙』で女優デビューし、翌年にNHK連続テレビ小説『どんど晴れ』(07年)のオーディションでヒロイン役に選ばれる。その後『コード・ブルー ―ドクターヘリ緊急救命―』『マルモのおきて』(フジテレビ) 、『恋愛時代』(読売テレビ)、『DOCTORS~最強の名医~』(テレビ朝日)、『最上の命医』『レンタルなんもしない人』(テレビ東京)、『TWO WEEKS』(カンテレ)、『なつぞら』(NHK)などのドラマに出演し、現在放送中の『にぶんのいち夫婦』(テレ東)、7月15日スタートの『推しの王子様』で主演を務める。







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